新一
このお話は、人気MMO『ファイナルファンタジー14』で出会った異性のネット友達と、リアルな恋愛に発展した話です。
意外にも女性プレイヤーが多いFF14。
どのようにその女性プレイヤーに出会い、そしてどのように恋愛に発展していったのか、その詳細を書いていきます。
女性プレイヤーとの出会い
『ファイナルファンタジー14』はその知名度の高さもあって、女性プレイヤーが多いMMOの一つです。
性別を隠して遊んでいるプレイヤーも多いですが、チャットやボイスチャットで話していくうちにだんだんと分かってしまうのも事実。
僕が彼女に出会ったのも、ある機会にボイスチャットをしたのがきっかけでした。
FF14では4人パーティーでダンジョンを攻略し、8人パーティーでボスと戦闘するコンテンツが基本です。
攻略時は役割が分かれていて、敵の攻撃を受けるタンク、敵にダメージを与えるDPS、味方を回復するヒーラーの3つの役割があります。
8人パーティー時は、各役割2人ずつでパーティーを組み、敵に挑みます。
ある時、難しいコンテンツ(レイドコンテンツ)に挑む募集に入り、その中にその女性プレイヤー(メイさんと呼びます)に出会いました。
僕はヒーラーを中心にプレイしていて、メイさんも同じくヒーラーでした。
そのうちコンテンツの攻略のために、8人でボイスチャットで意思疎通をはかることになります。
メイさんは2人いる女性プレイヤーのうちの一人でした。
攻略と練習の日々
FF14のレイドコンテンツは一日でクリアできる難易度ではないので、パーティーで何度も練習する必要があります。
僕はメイさん含む8人パーティーで、週に2回、練習をすることになりました。
特にメイさんはヒーラーの相方なので、よく話すようになります。
攻略と練習を進めていくうちに、だんだんと仲良くなり、世間話もするように。
「ロイ君(僕のことです)って、どのへん住み?」
「東京よりの神奈川です!メイさんは訛ってるから地方ですよね笑」
「訛ってる言うな笑。広島だよ? 」
「広島か?遠いですね?行ったことないや」
「わたしは東京はよく行くけどね」
こんな感じで少しずつお互いのパーソナリティがわかってきました。
この時はまだお互い恋愛感情はなかったのですが、確実に距離は近くなっていきましたね。
攻略は佳境に!そしてクリア後の約束
練習のかいもあって、攻略も進み、だんだんとコンテンツクリアも見えてきた時、パーティーの皆とこんな約束をしました。
「クリアしたら、行ける人は皆でエオカフェに行こう!」
エオカフェとは、秋葉原にあるFF14のコラボカフェです。
クリアしたらオフ会に誘われたんです。
僕にとって秋葉原は近いので、行くつもりでした。
メイさんは広島なので、保留とのことでしたが。
そしてついにクリアの時を迎え、皆のテンションは最高潮!
オフ会が盛り上がりそうでした!
「ごめん、私やっぱり遠くて、オフ会は行けないや」
メイさんは残念ながら不参加。
オフ会当日は、今までの苦労やクリア時のファインプレイなどを語り合い、最高に盛り上がりましたが、僕は不参加だったメイさんが気になりました。
帰ってから報告がてらメイさんとチャットをしました。
「オフ会たのしかったけど、メイさんいなくて残念だったな」
「うん、残念だけど遠いから仕方ないね。」
「次東京に来る予定とかあるんですか?もしあったら合わせるから案内しますよ?」
「ありがとう。ロイ君はやさしいね」
「いえいえ、何だったら僕妹と二人暮らしなんで泊まってってください笑。僕友達の家いくんで」
「ええ、そこまでする?でもありがとう!そのうち考える」
「半分本気ですよ笑。メイさんに会いたいので!」
この時、僕には恋愛感情がまだなく、単純に仲間として会いたいと思って言ったんですが、メイさんは違ったみたいです。
リアルでの出会い
攻略が終わりしばらくたったある日、久しぶりにメイさんと話すことに。
「久しぶり、元気?」
「元気ですよ!メイさんも元気そうですね」
「うん、あのさ、今度東京行くことになったんだ」
「そうなんですね!じゃあ暇な日あったら良かったら呼んでください!あ、皆も呼びます?」
「いい、いい。そんなに大げさにしなくても。ちょっとだけしかいないからロイ君だけに会いたいかな」
この言葉に僕はちょっと胸を打たれました。
「照れるな。でも会えるなら嬉しいです!」
「来週の木か金なんだけど、空いてる?」
「両方平気ですよ!」
「よかった!また連絡するね!」
こんな感じで秋葉原で会う約束をし、当日を迎えました。
お互いわかりやすいように写真を交換していたのですが、メイさんはなかなか綺麗めのお姉さんで、はっきり言ってタイプ。
二人で会う時には既にバリバリ意識していましたね。
「おまたせ、ロイ君だよね?キャラクターと違って背、おっきいね」
「メイさんはFFのキャラクターにどことなく似てますね!」
「そうかな?お気に入りの子だから嬉しいかも。ありがとう笑」
家に誘って、告白
こうして二人でエオカフェに行って楽しんだあと、近くの居酒屋で飲むことに。
実際に会ってもいい感じで話すことができ、年上の女性という魅力も手伝って、僕はメイさんを好きになりかけていました。
「メイさん、なんで僕だけと会ったんですか?」
「えっと…わたしロイ君にすごくお世話になったし、いっぱい練習して気心がしれてるから信用できるかなって」
「そっか、ありがとうございます。でも僕だってメイさんにお世話になりましたよ!」
「でも、家に泊まってく?って言われたのはちょっとびっくりした。」
「すいません!別に深い意味じゃなかったんです!」
「わかってるよ笑」
「今日はどこに泊まるんですか?」
「漫画喫茶だよ」
「ええ、漫喫行くくらいなら本当に家に泊まってくれていいですよ!ちょうど妹が旅行でいないし」
「え、悪いよ」
「メイさんなら妹もOKですよ、きっと。でも無理にとは言いません」
「うーん・・・行きたいかも」
僕はこの時を逃したら、ただのネット友達で終わると思い、全力で家に誘いました。
メイさんは実際にただのネット友達で終わるとは思ってなかったけど、実はちょっとだけ期待してたそうです。
家についてからゲームのことについて語りあい、もう少しお酒を飲んだ後、自然と同じベッドで抱き合いながら寝ることに。
キスをして、僕は勇気を出して言いました。
「メイさん、好きです」
「わたしもだよ」
以上が『ファイナルファンタジー14でネット友達からリアルな恋愛に発展した話』です。
ゲーム内では恋愛感情がなくても、会ってしまうとやっぱり男女を意識してしまいますね。
恋愛のためにゲームをしていたわけではないですが、ゲームのおかげでリアルでも幸せな時を過ごすことができました。
ネトゲっていいものですね。