入院中の寂しさを救ってくれた大切なネット友達と私の出会い

blue02

こんにちは、三十代独身のblue02です。

この記事は今から十年ほど前の話。
当時私が書いていたブログで出会った男の子との思い出を書きます。

神奈川と大阪、遠距離で本来は出会うはずのなかった二人がネット上でどんな風に出会って、友達になっていくのか。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

長く寂しい入院生活の中でのネット友達との出会い

大学三年の時、病気をして三ヶ月間の入院が必要になりました。

入院生活はとてつもなく暇で暇で・・・あまりに暇をもてあました私は、日常の些細な事を書こうと、ブログを始めました。

それでも暇で、人と会えないストレスで泣きたいくらい寂しくて。
特に消灯をした後の真っ暗な病室で一人眠る夜は、とてもとても孤独なものでした。

そんなある時、たまたま見つけて私のブログを毎日見ていてくれた、一人の大学生の男の子が声をかけてくれました。

「アドレス交換して、メールしようよ」
と。

それが二人のメールをやり取りをする、きっかけになったのです。

寂しさがいっぱいの楽しさに変わっていった時

それから彼と頻繁にメールするようになりました。

彼はとても優しく、入院中の私を気遣ってくれる、素敵な人でした。

そんな彼と毎日話をする事で、一日中私の心に居座っていた入院中の寂しさは、気が付けばどこかにいってしまっていたのです。

同じ恋愛ドラマを見た放送後すぐに、
「あのシーン面白かったよね」
と感想を言い合ったり。

「今日はこんな事があったんだ。聞いてよ」
と電話で話したり。

毎日メールや電話のやり取りをして、それでも話は尽きることはありませんでした。

入院当初は気分が塞いでいた私も、彼と話すことによって明るくなっていき、笑い声も増えていきました。

私の毎日はそれからとても楽しいものになったのです。

退院後も続いた二人の交流

無事に退院した後も、彼との交流は続きました。

相変わらずのメールのやり取りも、電話での会話も、私の生活には欠かせないものになっていったのです。

どんなにくだらない事も親身に話を聞いてくれて、他愛もない冗談で私を笑わせてくれる彼の存在は、日に日に大きくなっていきました。

私は同性の友達もいましたが、異性の友達は彼以外にいませんでした。
そんな彼との交流は新鮮でもあり、楽しくもありました。

彼も私の事を大切な存在だと思ってくれていたように感じます。

ただ彼は大阪に住む大学生。
神奈川に住む私との距離はとても遠く、簡単には会える距離ではありませんでした。

今考えればその距離を言い訳にしていた。
というのもあったのかもしれません。

ついに二人は距離を越えて初めて・・・?

それからしばらくして、彼が東京に来る用事ができました。

その時に彼は今までお互い口にすることのなかった言葉を、口にしたのです。

「俺たち会おうよ」
と。

私も、今まで私の気持ちに寄り添って、入院中も励まし続けてくれた彼に会いたい気持ちでいっぱいでした。

本当に彼のことを大切に思っていたし、メールや電話越しではない、触れられる距離で彼と話ができたら・・・と思っていました。

それでも会いたい気持ち以上に、会う事への不安の方がとても大きかったのです。

今まではネット上で繋がっていた二人の関係が、会う事によって崩れてしまうのがどうしようもなく怖かった・・・私は臆病だったのです。

そして私は言いました。

「ごめん、会えない」
と。

それから結局二人は会う事がない日々が過ぎていき、お互い社会人になり今までと環境が変わっていく中で、いつのまにかメールをする事もなくなっていきました。

私のたった一人の大切だった、ネット友達。

どうしてあの時もっと勇気を出して、彼に会いに行かなかったんだろうと後悔しています。

もしあの時会いに行っていたら、距離を越えて、ネットという枠を越えて、二人はもっと違う関係性になっていたかもしれない。

もっと違うがあったかもしれないと思います。