配信サイトで起きたネット友達への恋心が地獄の始まりだとは知らなかった

オコノミマン

こんにちは、20代独身男性のオコノミマンです。
今から書く記事は7年前の話。
ニコニコ生放送というライブ配信サイトで出会った一人の女性との話です。
当時趣味も無く、会社には勤めていたのでお金はたくさん持っていました。
その中で真剣に恋心を抱いていた男と、男がお金にしか見えていなかった女が出会うことでどのような結末を迎えるのか?
恐らくこれを読んだ方は筆者に対して呆れた気持ちにしかなりません。
ですが最後まで読んで頂けると嬉しいです。

配信者とリスナー

ニコニコ生放送というサービスを知ったのはゲーム実況で好きなチャンネル生主が、生放送をよく配信していたから。
ちょうど実況者の配信もなく気まぐれに、私はジャンルカテゴリーから「雑談」を検索して他の生主の配信を見に行った。

そこで、後にネット友達になる一人の女性と出会う。

私は不意に見つけた女性配信者のMさんを発見した。
顔はきゃりーぱみゅぱみゅのような原宿系?の女性。
顔はお化粧で誤魔化してあるが私好みのお顔である。

すぐに放送を見に行きコメントで
「初見です。」
と挨拶をした。

「○○さん初めまして!!放送楽しんで行ってね!!」
と言われめちゃくちゃ嬉しかった。
その日の放送はその子が歌を歌ったり、リスナーと何気ない会話をして終了。

私もコメントを多めに打ってなんとなく会話ができた。
すぐにお気に入り登録。
それからもその子の放送があるときは随時見に行った。

Mさんのチャンネル放送を見始めて約3ヶ月経ったときに
「今度渋谷でオフ会を開くからみんな来てよー!」
とお知らせがあった。

その子のチャンネル登録者数は約1万人。
放送に見に来ているのが毎日約200人。

オフ会行ってみたいな~」
「でも俺人見知りだし喋れるのかな?

などと考えていたが、
「いつも見に来ている○○さんも来てよー!
と放送で言われたので参加を決意。

そしてオフ会当日私は普段は着もしない服を着て自分なりのオシャレをして渋谷へ向かった。

オフ会当日

オフ会の開催場所へ着くと50人ほどいた。
わずかではあるが女性も何人かいる。
居酒屋もほぼ貸しきりのような状態だった。

私は、すぐに開催場所へ着くなりお酒を頼んだ。
周りのリスナーたちは知り合い同士なのか完全に私だけ孤立状態。

「ネット友達ってみんな意外と喋るんだな。」
とあまりこういう場に慣れていないのからか不思議な感覚だった。

しばらくするとMさんが遅れて入ってきた。

「やっぱりかわいい。」
リアルで会ってみてもめちゃくちゃ私好みの顔でした。

「みんな今日は来てくれてありがとう!
と一言言った後に

「乾杯!」
とオフ会がスタートした。

1時間ほど経って周りが楽しく呑んでいる中、私はMさん以外の人には興味が無かったため
「やっぱり途中で帰ろうかな。」
と思っていた。

すると私の目の前にMさんが登場し
「初めまして!だったかな?リスナー名はなんて言うの?
と言われたので

「あ、○○です。」
ぎこちなく挨拶をした。

「え!○○さん!いつも放送見に来てくれるよねー!?」
と言われたのがめちゃくちゃ嬉しかった。

そこからは、けっこう二人で話をしていたと思う。
その場にいるのがめちゃくちゃ楽しかった。

オフ会も終了して私は思い切ってMさんに
「二人でどこか呑みに行かない?」
と思い切って誘ってみた。

断られるかなと思っていたのですがなんと
「いいよ!どこかBARにでも行こう!私もまだ呑みたいし!」
と思いがけない返事が返ってきた。

その後二人は渋谷駅周辺のBARへ向かい、店内でお酒を呑み始めた。

思いもよらなかった彼女の夢

二人の会話はしばらくしてお互いのリアルな生活の話へと移って言った。

「俺特に趣味も無いから今度車でも買ってドライブを趣味にでもしようかな。」
「えー!車運転できるんだ!すごい!」

「ペーパーだけど一応ね。
高級車以外の新車なら、現金一括で買える位は持っているよ。」
お金持ちじゃん!」

このような会話をしていた。

するとMさんが急にこのような話をしてきた。

「私ね、実はニコニコ生放送しているのにはある理由があるんだ。」
「へぇ~。理由ってなに?」

「有名になって自分のブランドを立ち上げたいんだ。」
私は驚愕した。

まず、Mさんからそのような話をされるとは思っても見なかったし何より大きすぎる夢だった。

「ブランドって服とかそういうの?」
「うん。私、服飾の大学に通っていたの。でも途中で実家のお金がなくなって中退したんだ。」

私が
「今お金はどれくらいあるの?」
と聞いたら

「アルバイトをしているけど全然お金が貯まらないんだ。
実家も貧乏だから私が月に少し入れてあげているし。」
と返事した。

私はそのときMさんに完璧に惚れていたためなんとか力になりたいと感じ思い切って

「貸してあげるよ。400万。

と言ってしまった。

するとMさんが

「でも、お金いつ払いきれるかわからないよ?
そんな大金借りられたら嬉しいけど。」
と。

「いや、いつになってもいいよ!どうせそのお金も使うかどうか分からなかったみたいなものだし。」
「ほんとに!ぜひ貸してほしい!

私今も何個か服のデザイン考えていて会社を立ち上げられたらすぐに商品化できる!
嬉しい。涙が出てくるよ。

彼女の表情は微笑ましかった。
なにより私も彼女にそんなに喜んでもらえるなら惜しくはないお金だと感じた。

その日から私とMさんは毎週土曜日には会っていた。
ただお金だけを渡していた。

Mさんも

「最近パソコンもデザイン系のしやすい高スペックのやつ買ったんだ!
事業計画書も完成したし!
これも○○さんのおかげだよ!ありがとう!」

などと話をされ私も非常に嬉しかった。

受け入れられなかった現実

ちょうどその日Mさんと会って400万円を貸しきった。

お互いが帰るとき

「会社立ち上げて落ち着いたらまた放送始めるから見に来てね!
リスナーの中でも○○さんは私の中で命の恩人だから!」

と言ってバイバイした。

400万も貸してしまったが別にいい。
俺には余っていた金だし。
それにMさんとの繋がりが切れたわけではないから何回かデートした後に告白でもしよう。

それから数日してニコニコ生放送にログインしてみたがMさんのコミュニティが退会されていた。

コミュニティどうしたの?
会社のことで忙しいから?
とLINEで聞いてみても既読がつかない。

今はいろいろと忙しい時期だろうと思って数日経ったがいっこうに返事が返ってこない。
心配になって電話をしてみたけれど、この電話番号は現在使われていませんと。

騙されたと信じたくは無かったがすごく不安になって職場の友人に相談した。

「お前それ騙されているよ。
だって400万なんて大金を貸すとき普通誓約書を書かせるだろうが。
まさかそれさえも知らなかったのか?」

そのときに初めて私は騙された事を実感した。
言葉が出なかった。
それから約1ヶ月間は食事も喉を通らず睡眠をとる事もできなかった。

その後もLINEに既読がつく事を信じていたが結局つくことは無く、電話も折り返しかかってくることはなかった。

そんな生活が続く中で、私は仕事でとんでもないミスを犯し、会社に被害を与えてしまった。
責任感から退職届を提出し、今は東京から離れ県外で暮らしている。

女性絡みで金銭トラブルがあったことにより私は、対人恐怖症に陥ってとろくに人と話すこともできない性格になってしまった。
話がまともにできるのはネット上でキーボードを使用して会話するときだけ。

Mさんのことは正直思い出したくもない。
だがつい最近このことを思い出す出来事があった。

Mさんに良く似た女性をニコニコ生放送とは違うライブ配信サイトで見かけたからだ。
その人自身がMさんなのかはわからない。
でも見覚えのある声と顔。

その女性は配信上で

「私普段パチンコと競馬しかやらないから全然お金が無いの~。
だからみんな有料アイテムいっぱい投げて~。」

と言っていた。