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SNSで知り合った、毎日話していたオタク仲間のネッ友(ネッとも)が異性だった

アラサー独身女のタ

アラサー独身女のタマと言います。

この話は今から10年以上前、まだ10代後半だった時の思い出です。

インターネットでの出会いというのは何かとマイナスイメージが多いですが、こんな不思議で心温まる出会いもあるのだな、と感じた体験でした。

SNSでネット友達を探していた

当時、私は学校にあまり行っておらず、特に頻繁に遊ぶ友達もいない中で暇を持て余していました。

そんな時に自分がハマっている漫画について誰かと話をしてみたくなり、当時はまだ利用している人が少なかったSNSに登録しました。

勿論最初はフォロワーもおらず、ただの独り言のような文章を毎日ポツリポツリと投稿するばかり。
自分がフォローしている人を見に行くと、楽しそうに交流をしていて少し羨ましさを感じました。

けれど、学校に行っていない身ですし、周囲の人間から孤立していて人間関係に臆病になっていた私はどうしても一歩踏み出すことができず、SNS上でもまた孤独を感じることになるのでした。

それでも続けていたSNSで

当時、週刊連載の少年漫画にハマっていました。

好きな漫画が毎週怒涛の展開を見せていて、誰かにその感動を伝えたい!
という気持ちがあったのもSNSを始めたきっかけの一つでした。

なので、この際友達はできなくてもいいや、というある種開き直りの元、毎週毎週しつこくその作品について暑く語っていました。

すると、段々とフォロワーが増えて行き、誰かが自分の発言を読んでくれているのだと嬉しくなりました。
ですが、その中で積極的に交流する人はおらず、SNSで友達を作るのは難しいのか…と思っていた矢先に一件のメッセージが届きました。

「自分もそのキャラクターのこのセリフにはこういう解釈があったのだと思う」
と私が語っていたことに対してのレスポンスを初めてもらえたのです。

初めてのメッセージはとても嬉しく、なんと返事したら失礼がないだろうか、とワクワクしながら考えていました。

何度かやり取りをしているうちに、その作品についてだけではなく色々な話をするようになりました。
その人の柔和な口調の中のしっかりと芯の通った考え方に、いちいち感動していたのを覚えています。

電話しませんか?

すっかり仲が良くなった私たちは、毎日SNSでメッセージを交わす仲になっていました。
お互い昼間が予定がある時は除き、休みの日は常にやり取りをしていたと思います。

そんな中で私の進路についての悩みや、これからの事も聞いてもらい、是非お礼を言いたいと思い勇気を出して

「今度電話できませんか?」

と聞いてみました。

すると一日返事が返って来ず、何か失礼なことを言っただろうかと思いましたが、翌日返事が返ってきました。

「ずっと言えなかったのだけど、自分は20代の男だけどそれでもいいか」と。

当時、その人が使っていたHNは「ミズキ」「リョウ」などの男女両方とも取れる名前でかつ、物腰も柔らかく、10代の女子だった私の心に寄り添った発言を沢山してくれたので私はてっきり彼を「女だ」と思い込んで話を進めていました。

彼も彼で「ここまで仲良くなったのに、男だとバレて警戒されたくない」と思っていたのか、勘違いを利用して、嘘を貫き通してくれていました。

よくよく思い返すと、恋話のようなことははぐらかされていたな、と振り返れば違和感はありました。

私はショックを受けましたが、その優しさも事実だったので「勿論、大丈夫です、お願いします」とお返事をして、初めて電話をしました。

初めての友達

インターネットで初めて出来た同性だと思っていた友達が実は異性で…その人と電話をするとなると緊張しました。

電話の前でずっと正座をして待つ、という漫画のようなことをやっていました。

着信音が鳴り、電話に出ると、文章の印象のままの柔和な男性の声でした。

「ずっと言いたかったんですが、ありがとうございます」
緊張のあまり、そう声を絞り出すのがやっとのことでした。

「こちらこそ、話し相手になってくれてありがとう」
と返事をしてくれた後は、緊張がほぐれてSNS上と変わりない軽快な会話を楽しむことが出来ました。

寂しいけれど

その電話の後は、不自然な感じではなく、お互い暗黙の了解のようにフェードアウトしました。

それは、私の進路的に忙しくなったり、相手も仕事が佳境になったりと偶然の中の必然だったと思います。
決して嘘をつかれていた訳ではなく、それを嘘だと言うのなら不安定な私を支えてくれた優しい嘘なのだと思います。
その忙しくなる進路を決めることが出来たのも、紛れもなく彼と友達になれたからでした。

私の決断を後押ししてくれたのは、リアルの友達でも、親でも、兄弟でもなくインターネットで私のために女のふりをしてくれていた彼だけだったのです。
そのSNSのアカウントを見ることがなくなって一年が経った頃、ログインをしてみたら、彼のアカウントは消えていました。

もう、電話も機種変更をしてしまってあえて登録しなかったので電話番号はわかりません。

でも、あの時に芽生えた友情は私の中で本物だったのだろうな、と今でも思い返しては暖かい気持ちになります。

きっと数多くの人の出会いの中の一節ですが、きっと忘れる事のない思い出なのだろうなと思います。

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